今日のポイント

・ドル円は159円台前半〜半ばで推移。米・イランの停戦延長暫定合意の報道で一時ドル売りが入ったが、イスラエルのレバノン地上作戦拡大で地政学リスクが再燃しドル高に揺り戻された。


・今夜のNYタイムは米5月ISM製造業景況指数(23:00発表)が最大の注目材料。結果次第で今夜の方向性が決まる。


・160円が近づくにつれて政府・日銀の介入警戒が強まり上値は重い。過去最高額11兆7千億円超の単独介入でも効果が限定的と市場は強気を崩していない。

何が起きたか

6月1日の東京・ロンドン市場でドル円は159円台前半〜半ばで推移。週明け早朝は米・イランの戦闘終結合意案をトランプ大統領が修正要求、不透明感からドル買いが先行し159.43円まで上昇。その後、米・イランが停戦60日延長・核交渉開始で暫定合意との報道でドル売りが入り159円台前半に反落。ロンドン時間は様子見ムードとなり、今夜のISM製造業指数待ちの展開となっている。

なぜ動いたか

最大の材料は中東情勢の「二重構造」だ。米・イラン交渉が暫定合意に向かうとの報道はドル売り材料になるが、一方でイスラエルがレバノン南部を制圧しネタニヤフ首相が「地上作戦を拡大する」と表明したことが新たなリスクとして浮上。和平期待と地政学リスクが交互に出てくる展開で、方向感が出にくい。また財務省が4月28日〜5月27日の介入総額を月次過去最高の11兆7349億円と発表したが、ドル円への抑制効果は限定的で「介入があっても円高は続かない」との市場心理が投機的な円売りを後押ししている。日米金利差という構造的なドル支持要因が変わらない中、160円という介入ラインと綱引きが続く。

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テクニカル主要レベル

レベル意味
160.78円エンベロープ1%上限(10日間)・強い上値メド
160.31円ボリンジャーバンド 2σ上限(21日間)
160.00円介入警戒・厚い売り注文の壁
159.48円現値近辺(6月1日午後時点)
159.19円10日移動平均線・直近サポート
158.87円一目均衡表・雲の上限
157.88円一目均衡表・基準線

今後どう見るか

📈 上昇シナリオ(160円〜160.78円方向): 今夜の米5月ISM製造業景況指数が50超を維持、かつ前回(52台)から改善した場合、米景気の底堅さが再評価されドル高が加速。イスラエルのレバノン作戦拡大が続き中東情勢が改めて悪化すれば、有事のドル買いが重なり160円台を試す展開へ。ただし160円では政府・日銀の口先介入・実弾介入リスクが高まる点に注意。

📉 下落シナリオ(158.87円〜158円方向): 米・イランの停戦60日延長が正式確定し地政学リスクが後退した場合、有事のドル買いが一斉に巻き戻され急落の可能性がある。ISM製造業が予想を下回り米景気減速懸念が高まる場合も158円台への調整あり。目先のサポートは159.19円(10日線)、その下は158.87円(一目・雲上限)。

今夜〜明日の注目イベント(日本時間)

時刻イベント注目度
21:00頃パウエル前FRB議長(現理事)発言★★
23:00米5月ISM製造業景況指数★★★
翌03:00米建設支出(4月)
6/2 終日米・イラン交渉の続報★★★

まとめ

ドル円は「米・イラン停戦期待のドル売り」と「イスラエル拡大作戦によるリスク再燃」の綱引きで159円台を中心に揺れる展開。今夜のISM製造業景況指数が強ければ160円に再接近するが、介入の壁は厚い。方向感が定まるのは明日以降の中東情勢次第となりそうだ。


免責事項:本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。