■ 今日のポイント

・ドル円は159円台前半で推移。米国によるイランへの攻撃を受けてドル買いが優勢となった。

・地政学リスクの高まりがドルの安全資産需要を喚起。一時159.38円と4月30日以来の高値を更新。

・ただしボラティリティは極めて低く、市場は155〜160円レンジを継続するとみている。

何が起きたか

5月27日、USD/JPYは159円台前半で推移した。米国がイランのミサイル発射拠点などを攻撃したことで中東の地政学リスクが再び意識され、ドル買いが優勢に。一時159.38円と約4週間ぶりの高値を付けた。米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)が市場予想を上回ったものの、為替への直接的な反応は限定的だった。

■ なぜ動いたか

主因は中東情勢の緊迫化。米国はイランとの停戦交渉が最終段階にあるとされながらも軍事行動を実施し、イラン側は「重大な停戦違反」と強く反発。こうした不確実性がリスク回避のドル買いを促した。一方で、「双方はこれまで以上に合意に近づいている」との見方も根強く、上値も限られた。日米の金利差は依然としてドル支持材料であり、日銀が決定打を欠く姿勢を維持していることも円安を下支えしている。オプション市場の1週間物インプライド・ボラティリティは5.23%と数年ぶりの低水準で、市場参加者は大きな方向感を持ちにくい状況が続いている。

■ 今後どう見るか

📈 上昇シナリオ

中東情勢が再び悪化しリスク回避が強まる場合、160円の厚い売り注文を突破すれば160.74円(年初来高値)方向への展開も視野に。

📉 下落シナリオ

米イラン交渉が妥結し地政学リスクが後退、もしくは6月16日の日銀利上げ観測が強まれば158円台を割り込み155円方向へ。

まとめ

ドル円は中東リスクとレンジ意識が交錯する中、159円台でのもみ合いが続いている。次の方向性は中東交渉の行方と6月の日銀会合が鍵を握る。